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【2025年】6月の天文現象
- 投稿日
- 2025.05.31
- カテゴリー
- 星空情報
月が火星と近づく
空が暗くなった宵の時間帯、西の空には赤っぽい色をした惑星、火星が輝いています。6月1日には月が火星に近づいて見えます。
1日は、太陽が沈む前から、半月よりやや細い月が青空の中の南西の空に見えることでしょう。太陽が沈み空が暗くなってくると、西の空へと位置を移した月の左下に寄り添うような位置に、火星が見え始めます。月が火星に最も近づいて見えるのは21時頃で、この時の離角は約37分角です(東京の場合)。なお、離角は各天体の中心間の角度を表しているため、月の光っている縁と火星との角度はもう少し近づいており、約21分角となります。この時の月の直径は31分角ほどですので、それと比べてもかなり近づくことがわかります。この様子は肉眼でも見えますが、双眼鏡を使うと、さらにはっきりと見ることができるでしょう。
未明の空で月が土星と金星に相次いで近づく
6月の後半、土星が夜半頃に東の空に姿を現し、明け方にかけて南東の空高くへと昇っていきます(東京の場合、以下同じ)。2時を過ぎた頃には金星も東北東の空に昇り、明るく輝きます。6月19日から6月23日にかけて、月が土星、金星へと近づく様子が見られます。
月が土星に最も近づいて見えるのは、19日未明(18日深夜過ぎ)です。この日は下弦で、ちょうど半分に欠けた月が土星のそばで輝いている様子が見られます。
日付が進むと月は、25日の新月に向けて徐々に欠けながら東へと位置を変えていきます。こうして半月よりかなり細くなった月は、22日から23日にかけて、金星に近づきます。明けの明星とも呼ばれ強い輝きを見せる金星と、細く輝く月が並ぶ様子は、明け方の空で大変目を引く光景となることでしょう。
(※国立天文台の記事を一部転載しております)