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【2025年】3月の天文現象
- 投稿日
- 2025.03.02
- カテゴリー
- 星空情報
すばるが月に隠される「すばる食」を見よう
すばる(M45、プレアデス星団)はおうし座にある散開星団で、肉眼でもぼんやりとその姿を探すことができます。3月5日の夜、西の空で月がすばるを隠す「すばる食」が見られます。双眼鏡があれば、より観察しやすいでしょう。22時頃から、月齢5.5の月の暗縁(月の光っていない部分)にすばるの星たちが隠されていく様子がわかります。この日、東京では23時56分に月の入りとなるため、すばるが月から完全に出てくる前に月が沈んでしまいますが、月が沈むぎりぎりまで追いかけてみるのも面白いかもしれません。
日の入り後の西の空で水星が観望の好機
水星を見たことがある、という人は意外に少ないのではないでしょうか。水星は太陽系の中で一番太陽に近い軌道を公転している惑星です。そのため、見かけの位置が太陽から大きく離れることがなく、空の中で見つけることが難しいのです。そんな水星を見つけるチャンスが、「最大離角」の前後の時期です。
3月8日に水星は東方最大離角となり、この日の前後には日の入り直後の西の低空で水星が見つけやすくなります。東京では3月4日から12日の間、日の入り30分後の水星の高度が10度を超えます。他の地域でも大きな違いはなく、水星を観察できる好機です。
今回の場合、水星よりも少し高い位置に明るい金星が輝いています。金星を目印に水星を探してみると良いでしょう。
水星は空の低い位置に見えるため、西の空が開けている場所で観察する必要があります。また、低空に雲がなく、よく晴れた日が観察には最適です。夕焼けが残る空で水星が探しづらい時は、双眼鏡を使うと探しやすくなります。双眼鏡を使うときは、太陽を見ないよう、太陽が沈んでから観察を始めるようにしてください。
(※国立天文台の記事を一部転載しております)