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【2025年】5月の天文現象
- 投稿日
- 2025.04.30
- カテゴリー
- 星空情報
好条件のみずがめ座η(エータ)流星群を観察しよう!
みずがめ座η(エータ)流星群は、毎年5月上旬の頃に活動する流星群です。
10月のオリオン座流星群と同じく、著名なハレー彗星(1P/Halley)を母天体とする流星群としても知られています。南半球では夜明け前に放射点が高くなり、多くの流星を見ることのできる流星群です。日本では放射点が低いうちに夜明けを迎えてしまうため、南半球ほど多くの流星を見ることはできませんが、毎年見られる主要な流星群の一つです。今年は月明かりの影響を受けず、条件よく観察できそうです。
今年のみずがめ座η流星群の極大は、5月6日12時頃と予想されています。日本では昼間の時間帯で観察できませんが、この流星群の活発な期間は比較的長く続くため、6日と7日の夜明け前が見ごろとなりそうです。
日本では観察に適した時間帯は大変短く、夜明け前の1時間半程度となります。最も多く見えるのは6日と7日それぞれ3時頃で、実際に見える流星の数は、空の暗い場所で1時間あたり5個から10個程度と予想されます。この半分くらいの流星が流れる期間は長く、5月3日から9日頃まで続きます。極大日に限らずに、よく晴れた日を狙って観察するのもよいでしょう。
流星は、放射点を中心に放射状に出現します。ただし、放射点付近だけでなく、空全体に現れます。いつどこに出現するかも分かりませんので、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしましょう。みずがめ座η流星群では、放射点があまり高くならず、経路が長く見える流星が比較的目立ちますので注目してみましょう。
観察する際には、屋外の暗さに目が慣れるまで最低でも15分ほどは観察を続けると良いでしょう。レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられるイスに座ったりすると、楽な姿勢で観察できます。観察に適した明け方の時間帯は冷え込むことがありますので、寒さへの対策も忘れないでください。事故に遭わないように十分注意し、マナーを守って観察をしてください。
日の出前に2つの惑星の近くを通り過ぎる細い月
夜明け前の東の空には、金星と土星が輝いています。4月中旬から5月に入った頃は金星よりも低い位置にあった土星は、5月下旬に向けて高度を上げ、5日頃には金星に並び、金星から離れていきます。23日には、細い月が土星に接近して見えます。翌24日になると、さらに細くなった月が金星に接近して見えます。22日から毎日同じような時刻に見るようにすると、月が位置を変えながら細く欠けていく様子を観察できます。太陽に近づくほど月が細く見えるようになることに気がつくことでしょう。
(※国立天文台の記事を一部転載しております)